研修旅行の歴史
広島なぎさ高校の研修旅行コースの履歴
自然体験
- 屋久島(平成13年~平成22年,平成24年~平成27年):もののけ姫の森体験
- 白馬(平成14年~平成16年):クラフト体験
- 北海道アリスファーム(平成9年~平成11年):酪農・食品加工の体験実習
文化体験
- 沖縄伊江島(平成17年~):どっぷりウチナンチュの暮らしに触れる旅
- アメリカ(平成13年):バイカルチェアリズムとベンチャーの旅
- 中国(平成8年):中国の学校訪問と異文化体験
- マレーシア(平成10年~平成23年):森と共に暮らす人々に出会う旅
- マーシャル諸島(平成21年~平成22年):21世紀の地球と人と社会のあり方のヒントを掴む旅
- 中国-上海・内モンゴル(平成23年~平成24年):現代中国を人として感じ、ヒトとして感じる
- 新潟(平成21年~):越後・妻有 雪国の暮らしにゆったりひたる旅
- ドバイ(平成23年~平成26年、平成28年~):イスラム世界と砂漠に浮かぶ驚がくの開発から未来を
見つめる旅
- パラオ(平成24年~):太平洋の極小島嶼国から世界を見つめる旅
- アメリカ日米ディズニー研修(平成25年):世界中の人々を魅了し続ける仕掛けを探る旅
- シンガポール(平成27年):21.5世紀社会を築くヒントを探る旅
- 日本一周!?(平成27年~):五感を駆使してとことん日本と向き合う旅
スポーツ体験
- 北海道スキー体験(平成8年~):冬の北海道で本格スキー実習
- 北海道アウトドア体験(平成7年~平成26年):登山・カヌーなどのアウトドアライフ
- 沖縄の「海」体験(平成7年~平成12年):スキューバダイビングのライセンス取得
語学研修
- イギリス語学研修(平成10年~平成27年):語学研修と国際体験
- カナダセミナーキャンプ(平成9年~平成10年):語学研修と異文化体験
- ニュージーランド語学研修(平成18年):語学研修とホームステイ
マレーシア(森と共に暮らす人々に出会う旅)コース(平成10年~平成23年)
滞在地:マレーシア・サラワク州

マレーシアコースは、マレーシア・サラワク州の先住民族イバンの人々を訪ね、イバンの文化・生活を体験することで、自らの生き方を考えることを目的にしている。
旅行の期間は1O日間であるが、事前・事後学習を合わせると学習期間は1年間におよぶ。現地で生徒が何を学ぼうとするか、何を学ぶことができるかは、事前学習で彼らがどのような問題意識をもつかでほぼ決定されると言っても過言ではない。
さらに、事後学習によって現地で体験したことを振り返り、体験からの学びを第三者に発信することで深化させる。これらすべてがマレーシア研修旅行。このコースでの体験は生徒のその後の生き方に大きな影響を与えている。
第1日 | 広島からマレーシア・サラワク州へ |
第2日 | クチン市内見学(サラワク博物館など)、製材工場見学、アブラヤシプランテーション見学 |
第3日 | クチンからシブへ飛行機で移動、アジャさん宅での交流会 |
第4日 | シブ市内見学、イバンの森のロングハウスへ到着、入村の儀式・歓迎の儀式、文化交流ワークショップ |
第5日 | イバンの祭りに参加、日本料理作り、イバンダンス、農園・果樹園見学 |
第6日 | ボランティア作業(植林、共同炊事場つくりなど)、セパタクロー大会、SCSについてのレクチャー |
第7日 | 自由プログラム、イバン料理に挑戦・調査活動、小学校訪問、イバン語学習、村長さんと住民にインタビュー |
第8日 | ジャングルウオーキング、お別れ会 |
第9日 | ロングハウスを出発しボートでシブ空港へ、シブからクチンへ飛行機で移動 |
第10日 | 振り返りミーティング |
第11日 | チャンギー空港から広島へ |
マーシャル(21世紀の地球と人と社会のあり方のヒントを掴む旅)コース(平成21年~平成22年)
滞在地:マーシャル諸島共和国・マジュロ環礁

21世紀の前半を牽引していく生徒たち。彼らが生きていくこの地球はこのままでいいのだろうか。そして、社会や人のあり方もこのままでいいのだろうか。このことを考えるために私たちが選んだのは、太平洋の真ん中にある珊瑚からできた小さな国家マーシャル諸島共和国。
ビキニ環礁はじめ何度も繰り返されてきた核実験のため、長く観光化されてこず、地球最後の手付かずの自然が残る場所となった。その一方で、海をはるか隔てた大国の復興と発展のつけとして、海面上昇という自国の存亡の危機にさらされることとなった。また、大国のさまざまな思惑が島の経済、文化…といったものに影をおとしており、その状況は沖縄に通じるような、いやそれ以上の大きな矛盾をもたらしている。 核被害を受けたHiroshimaは、その後、その大国の側となっている…。
マーシャル諸島。この国はどのようにして独立国家として存続していくのだろうか。 この国は、グアムのような大型の観光化は行わず、独自の方法で独立国家としてのあり方を模索している。かつ、エネルギーを自給自足するためにさまざまな取り組みを展開している。 大国ではできない取り組みが、スモールサイズの国だからこそ展開しつつある・・・。 その取り組みに関わり、もてる知識や技術を提供しているキーパーソンは、実はさまざまな分野での外国人・日本人である…。
ここマーシャル諸島には、20世紀のさまざまなつけが表面化してきている今日の世界の状況下で、21世紀の地球と人と社会のあり方のヒントがあるのではないか。この旅行は、その知りたいことの最前線にたち、「Yes,We Can」を言えるようなヒントを掴み、他人に伝えることを通して自分の中に一つのスタンダードをもつことを目的とした研修旅行である。
第1日 | 広島→福岡→グアム マジュロとの対比の視点を持って大型観光化されたグアムを観察 |
第2日 | グアムからミクロネシアの島々への離着陸を経てマジュロまで移動 グアム→チューク→ポンペイ→コスラエ→クワジュリン→マジュロ |
第3日 | 【地球環境の縮図と人々を支えるテクノロジーを知るプログラム】 マジュロ環礁を端から端まで移動しながら、ゴミ処理場、貯水場、削られていく土地等々、随所にある21世紀の地球環境の縮図と、発電所やバイオディーゼルなど人々の生活を支えるテクノロジーとその問題に触れていく。 |
第4日 | 【午前:小さな島々が国家であることを認識するプログラム】 国会議事堂をはじめ各省庁を訪問し、大使、議員、官僚や技官などから様々な問題点やビジョンを聞く。 【午後:Hiroshima、核、怒り、矛盾、子どもを感じるプログラム】 ビキニ環礁からの強制移住者が住むEjit島にて子どもたちとの交流を通しながら、背後にある様々なものを感じる。 |
第5日 | 【手付かずの自然を思いっきり満喫し、それを支えているものを考えるきっかけをもつプログラム】 シュノーケリング練習の後、Aneko島にてサンゴ礁や熱帯魚と戯れながら、観光化されず手つかずであった地球の本来の美しさを満喫する。 |
第6日 | 【何か行動していく…そのために必要な準備とまとめのプログラム】 JICA事務所の訪問などを通してこの国のために働く外国人の働き方を知る。 最後にマーシャルの成り立ちをまとめるべくアレレ博物館を訪れる。午後からは自分の学びを整理しつつ、互いの学びの共有を行う。 |
第7日 | マジュロからミクロネシアの島々への離着陸を経てグアムまで移動 マジュロ→クワジュリン→コスラエ→ポンペイ→チューク→グアム |
第8日 | グアム→福岡→広島 |
屋久島(もののけ姫の森体験)コース(平成13年~平成22年、平成24年)
滞在地:鹿児島県・屋久島

屋久島コースの目的のひとつは、屋久杉を育てた「森」をじっくり見ること。屋久島のような自然は日本のどこにでもあったもので、この100年ほどの間に急速に失われてしまった。最後の砦として、いま屋久島に残されている。その自然は、山の上から川を下って海の中まで一つにつながった生態系だということを、自分の力で歩き、漕ぎ、泳いで、自分の目で、耳で、肌で感じ取る。屋久島コースは、そこにある自然がなぜ今そこにあるかを理解していく旅になる。
第1日 | 広島西飛行場から屋久島へ、屋久杉自然館・紀元杉見学 |
第2日 | Yakushima Native Vision エコスクールプログラム、安房川カヌー自然ウオッチング(川の自然) |
第3日 | Yakushima Native Vision エコスクールプログラム、白谷雲水峡トレッキング(山の自然) |
第4日 | Yakushima Native Vision エコスクールプログラム、一湊にてスノーケリングによる海の自然ウオッチング(海の自然) |
第5日 | 屋久島環境文化村センター・千尋の滝見学、屋久島空港から広島へ |
北海道(アウトドア体験)コース(平成7年~)
滞在地:北海道・阿寒町

手つかずの自然が残るスケールの大きな北海道で、アウトドアスポーツを体験。釧路湿原や雌阿寒岳、大自然の中で自然と一体になれるスポーツ体験は、豊かな感性を育てる。
第1日 | 広島空港から帯広へ |
第2日 | A班:フィッシング&オンネトー・マウンテンバイクツーリング B班:カヌーレッスン |
第3日 | A班:釧路湿原探索(釧路川ラフティング&湿原散策) B班:釧路川ネイチャーカヌーツーリング |
第4日 | A班:雌阿寒岳トレッキング&ハンドクラフト B班:釧路川ネイチャーカヌーツーリング |
第5日 | アイヌ資料館見学・アイヌ文化体験 |
第6日 | 札幌市内自由行動、千歳空港から広島へ |
イギリス語学研修(トートン・マナーコース)(平成12年~平成14年)
滞在地:イギリス・トートン

異文化の中で育った同世代の若者たちと接し、生きた英語を体験することは、世界を身近に感じ、国際感覚の大切さや語学力の重要性を実感する場となる。私たちはその体験ができるコースを研修旅行に組み込んだ。
私たちが選んだのは、Manor Courses Ltd という団体が、夏季休業中のトートンカレッジの施設を利用して実施しているプログラム。
世界各国から英語を母国語としない生徒を集め、多国籍、異年齢の研修生たちが、寮で共同生活をしながら、英語の授業と様々なアクティビティを通して、英語運用能力の向上を目指す。
第1~2日 | 広島からイギリス・トートンカレッジへ、オリエンテーション、クラス分けテストのあと入寮 |
第3~15日 | トートンカレッジで世界中から集まった若者達と共に寮生活をしながら授業やアクティビティで英語研修 |
第16日 | トートンを出発してロンドンへ、大英博物館等を見学 |
第17~18日 | ロンドンを出発し広島へ |
中国(現代中国を人として感じ、ヒトとして感じる)コース(平成23年~平成24年)
滞在地:中国・上海、瀋陽、内モンゴル

中国コースは、あらゆる意味で世界に強い影響を与える現代中国の多様な側面を自身の心と体と頭で感じることを目的としている。
現代中国をさまざまな切り口で紹介した本は数え切れないほどあるが、どれ一つとして捉えきれていない。それは中国の歴史、経済力、人口、民族、自然などどれをとってもスケールが大きいことに由来する。この旅のテーマを、「理解」とか「把握」ではなく「感じる」としたのはこのような意味からである。
また、感じ方を文化的な存在としての「人」と生態系のなかの一生物としての「ヒト」という表現を敢えてわけた。あなたは現代中国から何を感じるだろうか。すさまじく経済発展する街を前に、これからの時代に必要な資質を感じるかもしれない。あるいは、圧倒的な生命力むき出しな人々を前に、自分の存在が脅かされそうなある種の危機感を感じるかもしれない。
「理解」という言葉では捉えることが難しい現代中国を、10代後半の柔らかい心と体と頭で「感じる」ことがこの旅のテーマである。
第1日 | ○広島→上海〔飛行機で100分〕 【終日】上海市内を観光(リニア、100階展望台など) |
第2日 | 【午前】上海市内南京路にてグループ研修 【午後】上海市内を観光(豫園、黄浦江ナイトクルージングなど) |
第3日 | 【午前】上海西川密封件有限公司(西川ゴム工業株式会社上海工場)を見学 【午後】上海近郊を観光(周庄古鎮散策)、公益財団法人ひろしま産業振興機構国際ビジネス支援センター上海事務所を訪問 |
第4日 | ○上海→瀋陽〔飛行機で120分〕 【終日】瀋陽市内を観光(瀋陽故宮、北陵公園など) |
第5日 | ○瀋陽→内モンゴル自治区ホルチン草原〔バスで240分〕 【終日】観光ゲルに宿泊、乗馬体験、周辺散策など |
第6日 | 【終日】草原に隣接するホルチン砂漠へバスで移動、植林体験 ○内モンゴル自治区→瀋陽〔バスで240分〕 |
第7日 | ○瀋陽→上海→広島 |